短期派遣の職場では、相変わらず残業の日々です。22:00を過ぎても働かされた時には仰天しましたが、社員の方は派遣の私よりもっと遅くまで残っているわけですから、憐みを感じました。
私もさすがに毎日、仕事をして帰って寝るだけの日々になってしまい、「私は外で食べてくるから、自分の分だけ作って食べてね」と言っていましたが、パートナーのEさんは私を心配して晩ご飯を用意してくれていました。
この7か月間というもの、失業保険をもらいながらのらりくらりと過ごしてきました。今はその日々とは真反対。思わず、
「あーーーー、ゴロゴロしていた日々が懐かしい。働きたくな~~~い!」
と言ってしまいました。
するとEさんが
「ごめんね。お金持ちじゃないから、今はごめんね。
頑張って働いてもう少しお金持ちになるまで待ってください。」
と言うのです。
「???」
どういう意味なんだろうと思い、
「え?どういう意味?Eさんがお金持ちになったら、私は働かなくてもいいってこと?」
「はい。そうです。でも今はまだお金持ちじゃないから、私、頑張りますから、もう少し待ってください。」
「えええええーーーーーー!!!」
でした。
私はそんなつもりはなかったのですが、Eさんは私に働かなくてもいいようにしてくれるというのです。びっくりしました。欧米人は基本的には、自立型で夫婦共働きであり、男女平等のはず。専業主婦なんていう価値観はないと思っていました。しかも交際中は、私が自立しているからそういうところが好きだと言ってくれていたのにです。
本当に驚きのEさんの発言でした。
ありがたい申し出ではありますが、それでもやっぱり私は働くと思います。もしEさんに何かがあったら、私が彼を支えてあげたいですしね。
息子を一人で抱え、崖っぷちに立ち、いつも落ちないように、落ちないようにプレッシャーがかかっていた日々。そして息子が巣立っても自分一人で人生を生きていかなければいけないと気負っていた日々。そんな人生から抜け出し、支えられて、守られて、優しくされて、安心感に包まれる毎日になるとは夢にも思いませんでした。こんな安心感にずっと憧れていました。
息子と過ごした頑張ってきた日々もそれはそれで達成感があり楽しかったのですが、安心感という別の幸せを与えてくれるEさんに心から感謝しています。