子供を置いて家を出たシングルマザーの友達

生き方

ずっと音信不通で消息不明の大学時代の友達がいました。最近、彼女のSNSを偶然に発見しました。

まず驚いたのが、生きてた!ってことです。

これは本当に良かったです。彼女がどうしているのかが、他の共通の友達を通じても全くわからなかったからです。本当に生きていてくれてよかったです。

SNSには数年にわたって、彼女の思いが綴られていました。それは、どんなに自分が苦しい人生を送ってきたかという、悲痛な叫びでした。

あまりにも苦しくて、我慢が出来ずに彼女は子供を置いて家を出たようです。彼女は結婚後2年ほどで離婚をし、実家に戻り、子供一人と両親と弟と暮らしていました。彼女は私とほぼ同い年で、子供の年齢も一つしか違わなかったことから、「シングルマザーとしてお互いに頑張ろう」と励まし合っていたのですが、急に音信不通になりました。

確かに当時彼女は、たくさんの問題を抱えていました。両親との折り合いが悪いこと、子供が引きこもりになっていること、仕事が低賃金であること、離婚したご主人が養育費を払わないことなど、どれもよくある家庭の問題です。

でも、どれも解決できない問題ではないと私は考えていて、一つずつ解決できるようアドバイスをしてきました。
例えば養育費のこと。養育費は彼女のプライドの問題で貰っていませんでした。別れた元ご主人は払ってくれないようでしたが、自営している元義母が代わりに払うと言ってくれており、そちらからもらっていたら金銭的な部分は解決していたように思います。

資格を取って別の仕事にでも就けば、給料はもっと上がっていたでしょうし、養育費と児童扶養手当でなんとか子供二人の生活はできたはずです。そうすれば折り合いの悪い両親と距離を置くことができ、精神的にも落ち着いた生活が取り戻せると考えていました。

引きこもりの子供についてはカウンセリングを受け、長い目でみてあげていたら、いずれは回復できるのではないかと思っていましたし(そんなに深刻な引きこもりではない感じでした)、そんなこともアドバイスをしましたが、彼女はどれも実行に移すことはしませんでした。

そして彼女はメンタルが折れて、子供を親元に置いて家を出ました。

晴れ晴れとした様子の現在の彼女。日雇いの仕事をして有名人の推し活に命をかけた生活をしていました。

彼女が幸せだったら、それでいいのです。子供は引きこもりではなくなっており、大学を卒業し、ある分野で賞も獲得していました。優秀な大人に成長していました。結果が良ければそれでいいと思います。私には彼女の人生にとやかくいう権利もありません。

当時のことを彼女はSNSにこう綴っていました。一人暮らしをしたことがない自分が、子供の人生を背負って二人で生活をすることが怖くてできなかったと。だから仲の悪い両親の元で気を遣いながら、息苦しい生活をし、そういう人生しか自分は歩めないと思い込んでいたと。でも現在は人生初の一人暮らしをし、人生ってこんなに楽しかったんだなあと初めて思えるようになったとも。折り合いの悪い両親と離れて自由になり、精神的に重荷になる子供からも解放され、好きな有名人との妄想生活、それは楽しいでしょう。

高校を卒業してから一人暮らしをして、親の援助なしに大学を卒業し、離婚しても親兄弟親戚からの援助を一切なしに、遠方で一人でシングルマザーをしている私からしたら、あまりにも違いすぎる私と彼女。大人になっても自立できず、自分の人生の責任を取らない人の思考というのはこういうことをいうのだなあと改めて認識させられました。私は、自分の選択の結果は自分で責任を取る、一人でやることが当たり前という思考です。

はっきり言いまして、私には彼女の思考が理解できませんでした。自立の仕方を教えてあげると何度もアドバイスをしてきましたが、一つも実行しなかったその陰には、彼女のこういう自立への恐怖感が根っこにあったのです。ずっと自立してきた側の人間からすると、「なんでしないの?できないの?」と思うのですが、自立が当たり前という思考と自立が怖いというそもそもの思考が違うから、分かり合えなかったのですよね。

そして彼女は昔から依存体質でした。恋愛面において特に顕著でした。恋をするとその人しか見えなくなり、人生全てをかけてしまう傾向にありました。それで恋愛で何度も失敗をし、結婚も似たような感じで離婚をしています。

もうコリゴリだと言って、離婚後は一切恋愛の影がなかった彼女なのですが、今、有名人男性の推し活をしていて、まるで恋するお花畑女子のようにはしゃいでいました。その投稿を見て「人って変わらないなあ・・・」と思いました。子供を置いて家を出て、有名人男性の推し活生活。人生や金銭をほぼその推し活に使っているようです。男がいなくては生きていけない人なのですね。います、いますそういう女性。一人が嫌なのですよね、きっと。

SNSをみると、昔の友人たちとは交流をしておらず、推し活で仲良くなった人たちとだけ交流しているようでした。昔のことは忘れたいのでしょう。彼女とはこのまま交流せず、放っておくことが私にとっても彼女にとってもベストな選択だと思いました。

あらためてシングルマザーを見渡してみると、自分一人で仕事も家事育児も何もかもやっている人ってあまりいないことに気づきました。親、兄弟、親戚、再婚するなどして、誰かしらの援助を受けているように思いました。

そう考えると、私は「自分ができるから他の人もできる!」と思っていましたが、そうではないのかもしれません。むしろできない人の方が多く、自分が一般的ではなく、レアなのかもしれないと気づいた次第なのでした。

そういえば、パートナーのEさんにも言われたことも思い出しました。

「初めて見た時からすごく自立していて、精神的に強そうな感じを受けました。そこがすごくいいと思いました。」と。

自立ができるというのもある意味、才能なのかもしれませんね。

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