「マルチ・ポテンシャライト」という生き方

生き方

はじめに

実は、私は転職回数が多いのです。
短期間派遣やバイトを除き、1年以上働いたことのある職場は全部で6か所です。
ちなみに私は氷河期世代ですので、私たちの時代の就職、転職は非常に厳しさを迫れていました。

夫の転勤、子育てや家庭の事情、病気などやむを得ないといえ、未だこの日本では転職回数が多いことはタブーです。
大手企業への転職は、ほぼ難しいというべきでしょう。

私の悪いところは、転職回数が多くても、その時に同じ職種か同じ業界で働いていれば、
キャリアとして認められ、評価されていたかもしれないのですが、
その度に業界や職種を変えてしまっていたことで、評価に繋がりませんでした。

私は子供の頃から飽きっぽい性質で、新しいもの好き。
新しいことにチャレンジするのが好きで、好奇心が旺盛でした。
それは今も変わらないのですが、これはADHDから来ているものだと、今ならわかります。
(昨年ADHDの診断を受けたばかりのため)

こんな自分を責めてばかりいましたが、色々調べていくと、
「マルチ・ポテンシャライト」
という考え方があると知りました。
それが以下の動画です。
エミリー・ワプニックさんという方がTEDで提唱し、話題になっているようです。

結論!!

こんな自分を責める必要はなく、ありのまま受け入れる
でいいんだということに気づかされました。

マルチ・ポテンシャライトとは

マルチポテンシャライトとは
さまざまなことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探究する人

これをいくつかの言葉に言い換えることもでき、
例えば、
1.博学者:さまざまなことについてよく知っている人。百科事典並みに博学な人。

2.ルネサンス人:(ルネサンス時代のレオナルドダヴィンチのように)多くのことに興味を持ち、豊富な知識を持つ人。

3.何でもや:さまざまな仕事を無難にこなせる人。器用で多才な人。

4.ゼネラリスト:多様な、あるいは専門的ではないスキルや興味、習慣を持つ人。

5.スキャナー:関連性のない多くのテーマに強い好奇心を抱く人。

6.パティライク:いくつかのアイデンティティを体現し、さまざまな作業を優雅にこなせる。

(エミリー・ワプニック著「好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」より)

つまり、マルチポテンシャライトとはスペシャリストとは対極にいる人たちのことです!

マルチ・ポテンシャライト的生き方の問題点

マルチ・ポテンシャライトは一つのことを真っすぐに探究していくわけではありませんので、
進む道はくねくねしています。
そのため、この生き方で進むとき、3つの課題を抱えるそうです。

1.仕事
転職のたびに経済的に不安定になりがち。

2.生産性
一点集中型ではなく、取り組むエネルギーが分散化され、マルチタスクになるため、生産性が劣る。

3.自尊心
マルチ・ポテンシャライトのような生き方は一般的ではないため、社会から支持されないこともあり、自信をなくし、自尊心が損なわれる可能性がある。

「どれも、わかるわかる!」と共感を覚えました。

マルチ・ポテンシャライトの5つのスーパー・パワー

1.アイディアを統合できる
活用できる視点をたくさん持っているため、独創的な解決策を思いつきやすい

2.学習速度が速い
知的好奇心が旺盛のため、学ぶことが好き。
初心者として学ぶことに慣れている。
興味にあることに没頭できる。

3.適応能力が高い
さまざまな分野にチャレンジしてきているので、役割を行き来することに抵抗がない。
既成概念にとらわれず、素早く学び変動する状況に適応できる。
一本足打法的な生き方ではないので、不安定な経済下においては、不安定さを受け入れ、
他分野でも活躍できる。

4.大局的な視点を持っている
世の中のさまざまな側面を学ぶうちに、それぞれのテーマが互いに関連し、影響し合っていることに気づけるため、システム全体の問題に気づける。

5.さまざまな分野をつなぐ「通訳」になれる
多彩な経験があるから、さまざまな分野の人とつながれるし、好奇心が強いため、聞き上手である。
間に入って、繋がり合えるように橋渡しすることができる。

(エミリー・ワプニック著「好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」より)

マルチ・ポテンシャライトの人生設計に必要なもの

マルチ・ポテンシャライトだけではありませんが、幸せに生きる秘訣として、3つの要素をワプニック氏は挙げています。

1.お金

2.意義

3.多様性

資本主義社会で生きている私たちにとって、生計の維持のためのお金は必須です。
そして生きる意義、自分の行っていることへの意味付けですね。
三つ目の多様性は、マルチ・ポテンシャライト的に生きている人にとって必要なものですね。

(エミリー・ワプニック著「好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」より)

マルチ・ポテンシャライトの働き方

マルチ・ポテンシャライトの働き方として、次の5つのワークモデルをワプニック氏は提唱しています。

1.ループハグ・アプローチ
一つの多面的な仕事またはビジネスに携わることで、職場の多くの役割を担い、いくつもの分野を行き来できること。

2.スラッシュ・アプローチ
パートタイムの仕事やビジネスをいくつか掛け持ちし、その間を日常的に飛び回っていること。

3.アインシュタイン・アプローチ
生活を支えるのに十分な収入を生み出し、他の情熱を追求する時間とエネルギーも残してくれる、フルタイムの仕事かビジネスに携わること。

4.フェニックス・アプローチ
ある業界で数か月、もしくは数年働いたあと、方向転換して、新たな業界で新たなキャリアをスタートさせること。

(エミリー・ワプニック著「好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」より)

この働き方の詳細は、彼女の本を読んで確認してみてください。

マルチ・ポテンシャライトの課題


著書の中で、マルチ・ポテンシャライトの課題である「生産性の高め方」と「マルチポテンシャライトのが抱く以下の4つの不安への対処法」を記しています。
1.アイデンティティへの不安
2.何度も初心者を経験する不安
3.一流になれない不安
4.詐欺師症候群

(エミリー・ワプニック著「好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」より)

こちらに関しては、私個人として、共感できることとできないことがあったため、
紹介は割愛させていただきますが、興味ある方は著書を読んでみてください。

まとめ

マルチ・ポテンシャライトというのは、個性の一つであり、マイノリティー集団をあらたに定義づけただけにすぎないというのが私の本音です。
堀江貴文氏が定義した「多動力」と似たようなものかな・・・とも思います。
LGBTや発達障害などど同じくくりであり、マイノリティーであるがゆえに生きづらさがあるけれど、それをあるがまま認めて、受け入れて自分らしく生きていきましょうということなんだと思います。
TED talkの再生回数が550万回もあったということは、このようにマイノリティをアイデンティティ化することで、私も含め、救われた人がたくさんいたということなのでしょう。

一般社会の固定概念や枠を超えた能力の持ち主たちは、理解されにくいため、生きづらく自己肯定感が低くなりがちです。
特に日本のような同調圧力が強く画一化された社会ですと尚更です。
多様な人間を受け入れてくださいと社会に投げかける意味でも、ワプニック氏のスピーチは有用であったと思います。




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