私の命の値段は92万円也 パート1

生き方

生還しました。

救急搬送され、緊急手術を受け、命を助けていただきました。
あの日は、自分の命日になると覚悟しました。

7月初旬、夜中に突然の腹痛。寝れば治るかと思い少し様子をみるも、あまりの痛さに寝ることも、横になることもできず、悶絶する時間だけが虚しく過ぎていきました。

#7119(救急安心センター)に連絡し、朝まで待つべきか、救急病院に行くべきか相談しました。

徐々に痛むものなら、朝まで様子みてはどうでしょうか?
痛みが我慢できないなら救急病院に相談してみてください。

ということで、近所のいくつかの救急病院の連絡先を教えてもらい、朝まで待ってみることにしました。

でも痛みは我慢できず、座っていることも苦痛で、痛みをごまかすように歩き回るほどになりました。紹介された救急病院に連絡するも、

「先生がいないので、受診できません。他の病院に相談してください。」

と警備員のようなおじさんに拒否される始末。

良さそうな近所の救急病院は他になく、救急病院を紹介してくれるセンターに電話をして聞いてみるもやはりあまりいい病院がなく、救急車を呼ぶべきか、しかし救急車を呼んで専門医がいない時間帯の救急病院に回されて、ロクな治療をしてもらえなかったらどうしよう・・・・など色々迷ってしまいました。(大病院で働いていてERの事情をよく知っているだけに、色々考えて躊躇してしまいました)

結局、もだえ苦しみながら朝まで待ち、朝一番でかかりつけ医のところにタクシーで向かいました。

腹痛がひどくて、本当に痛いんです。

受付の方にそう言いながら、痛みに耐えかねてその場に座り込んでしまいました。看護師が中から出てきて、特別な部屋に連れていかれ、休むように言われました。

その後、看護師が私の血圧や体温を測り、問診を始めました。だんだんと呼吸をするのも苦しくなるほどの痛みでした。看護師の問診後は一切その部屋に誰も来ることがなく、全く診察室に呼ばれることもなく1時間が過ぎようとしたころ、我慢の限界が来た私は、今すぐに診察を受けられないのであれば救急車を呼んでもらおうと覚悟を決め、誰かを呼ぼうとしたその瞬間、

「なかみちさん、診察室にどうぞ・・・」と呼ばれる声が聞こえたのでした。

診察室に入ると、ドクターが「夜中の3時に急に痛くなったんですね。ちょっと横になってみてください。お腹をみてみましょう。」と言いました。ベッドで横になるとドクターが触診を始めました。

「んーーー、腹膜炎を起こしているかもしれませんね。」というではありませんか!!!

「すぐに大きい病院に行ってもらいます。腹膜炎の可能性が非常に高いです。」とドクター。

え???大きい病院?

そんなに悪かったの?と驚きました。

どこの病院がいいのか紹介してもらうも、なんだかあまりピンとこない名前の病院ばかり。本当に近所の病院って感じのところで、一応は二次救急病院のようでしたが、消化器内科のちゃんとした専門医がいるのかもどうかわかりませんでした。

「先生のお勧めの消化器内科の専門医がいる病院はどこですか?多少遠くてもいいので。」と質問するも、

「手術になる可能性もあるので、外科がある病院がいいと思います。」

は?!手術?!

もう、分けがわかりませんでした。手術?!するの?と・・・

「では、先生のお勧めの外科の病院を紹介してください。」と再度質問すると、

「最近の消化器外科事情はよく知らないので、どこと言われても・・・」と口ごもるではありませんか!(※そのドクターの専門は消化器内科です)

ドクターが考え込んでやっと出してきた二つの病院のうち、一つは私が以前勤務していた系列の病院でした。迷わずそこを紹介して欲しいと言いました。病院には地域連携システム、登録医制度(かかりつけ医が提携している病院に紹介するシステム)というのがあります。クリニックによっては紹介しにくい病院もあるため、自分が望んでもかかりつけ医が紹介したくないという場合もあります。

そうして転医先に連絡を取っていただき、受け入れOKが出たため、転医先が決まりました。転医先へ移動するためタクシーを待合室で待っていると、痛みがひどくなるどころか今度は嘔吐が始まり、動けなくなりました。

もう一歩も動けない・・・・

受付の女性が「救急車を呼びましょうか?」と言ってくださいました。

「お願いします」と私が言うと、転医先の病院と調整をつけて救急車を手配していただけることになりました。そして私は転医先へは一般受け入れではなく、救急搬送されて受け入れをされたのでした。

結局救急車を呼ぶなら、もっと早くに救急車を呼んでいればよかったと、ひどく後悔しました。

なぜなら私の容体はだいぶ悪く、手遅れになりかけており、腹膜炎ではなかったのです。

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