増える不登校児

教育


「ママ友の支配から逃げられない・・・」という親戚Y子からの相談に端を発して、Y子の子供の不登校の話が出てきました。私はY子の子供が不登校だということを全く知りませんでした。もうかれこれ1年半になるそうです。

不登校児、最近は当たり前のようにあちこちいますね。本当に数も増えましたし、一般的にというより身近なところでも普通に不登校児がいることに驚いてしまいます。

今回、身近な例としては四人目です。一人目は親戚の子(女子:小学から不登校)。二人目は弟の子(男子:高校から不登校)。三人目は友達の子(男子:中学から不登校)。そして四人目は今回の親戚の子(一人目の女子とは別の子です。この子も女子:小学から不登校)。

みんな理由は異なっていて、事情があると思うのですが、私は背景に発達障害があるのではないかと思っています。

不登校になる原因として表面化するものは異なっているけれど、その元となる根本には発達障害に関係しているではないかといういう意味です。

発達障害を抱える子供は周囲と足並みを揃えることが難しいなど生活全般においてストレスにさらされ、常に生き辛さを抱えています。そして自分がどうしていいのかわからず、ある日突然不登校。

Y子の子供は症状からいって、「起立性調節障害」※1だとすぐにわかりました。ところがY子は「子供は診断を受けていないし、不登校の原因もわからない。」というのです。

1年半も不登校なのに?!

驚きました。いくら田舎とはいえ、学校のカウンセラーも担任の先生もわからないと言い、小児科の先生も神経内科の先生もわからないという診断だったそうなのです。

えーーー!!!でした。4年間病院のカルテを読みまくって、患者対応した素人の私でもわかるのに!!!

Y子には、今通院している病院があるか確認したのち、「ある」というので、

①その病院に行き、OD(起立性調節障害)のテストと検査をしてもらうよう先生に伝えること

②結果がどちらであっても心療内科への紹介状と予約をとってもらう

よう伝えました。

すると、次の日に病院へ行くと、即「起立性調節障害」の診断が下されたとのことでした。
「おいおい・・・」って感じです。心療内科への紹介状も予約も取れたそうです。

都市圏だと小児科に思春期外来とか頭痛外来のような特殊・専門外来があって、心療内科にかかれない子供でも安心して「起立性調節障害」の治療ができます。Y子の住んでいるところは田舎のため、そのようなところはなく、また専門の先生がいなかったため、なかなか診断がつかなかったのかもしれません。(85歳の先生だと言ってました)

Y子の子供はもうすぐ中学生なので、今後治療するなら小児科ではなく心療内科でもよいのではないかと思い、心療内科へ紹介してもらうようアドバイスしました。きっと心療内科ではY子の子供は他の検査(発達障害用の検査)も受けられるようになるのではないかと思います。予想ですが、Y子の子供は発達障害が隠れていると思ったからです。(もちろんY子には言ってません。私は医師ではないので。)発達障害があるなら、なおさら心療内科での治療が適切です。場合によってはカウンセリングも受けられますしね。

1年半もの長い間、放置とは・・・Y子ものんびりというか、ちょっとずれてるんですよね。

ですが、不登校児を持つ親と言うのは、突然の子供の不登校に慌ててしまったり、認めたくないという気持ちもあり、事実に蓋をしてしまって、気が付いたときには取り返しのつかない大事になっていることも少なくありません。

私の弟の子供は10年も不登校と引きこもりを続け、やっと2年前から少しずつ簡単な仕事で働けるようになりました。彼の診断名はOCD(強迫性障害)ですが、子供の頃から周囲に馴染めない独特雰囲気がありました。弟は私からのアドバイスを散々無視し続け、ほんの数年前にやっと病院に行き、診断を受け今の甥っ子の状態なのです。

初動が肝心というか、やはり自分の子供が他と少しでも違うと感じたなら、早めの対策が必要だと感じます。見て見ぬふりをしてしまうと取り返しがつかない状態になり、一旦社会から完全に遮断された生活を送ってしまいますと、元に戻れなくなってしまいます。弟の子どもはやっと社会と繋がりを持ち始めましたが、仕事をすぐにやめてしまったり、家の中でも色々と大変のようです。(ちょっと具体的には言えませんが)

発達障害があっても知能が高いとそれを埋めることができるので、気づかれにくいこともあります。
(私の息子はADD※2のグレーでかなり軽度で言われないと気づきません。実際に大学受験になるまでわかりませんでした。不登校とか、本人が生きづらさを感じているなどは特にありませんでした。)

知能が低い場合は、発達の凸凹を補う事ができないため、もろに生きづらさにつながります。どちらにしても、初動が肝心だと思う次第です。

彼らにとって適切な環境で学習できるようにしたり、生活を送れるようにしてあげることが大切なのは言うまでもないのですが、自分にはそういう特性があるとわかるだけでも、対処ができるようになるので、知ることがまず大事だと思います。

息子は理系の国立大学卒業ですが、周りは発達障害だらけだったと言っています。STEMと発達障害は相性がいいんですね。そういう環境にいると自分は特性のある人間ではなく、普通という認識に変わります。環境は本当に大切です。

※1:起立性調節障害の直接の原因は発達障害ではありませんが、発達障害を持っている子は起立性調節障害に罹患しやすいと言われています。発達障害は睡眠障害が起こりやすいこと、周囲の環境に合わせられず、ストレスを抱えていることにより起立性調節障害に罹患しやすいのだそうです。

※2:注意欠陥障害、多動が無いためADHDではなく、ADDです。

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