週末に話し合いをするためにEさんの部屋に行きました。Eさんの好きなレーズンパンをもってTea timeをしながら、最初は和やかに日常会話から少しづつ・・・
なかなか話を切り出さない私にEさんは口火を切りました。
なかみち、あの話、ちゃんとしようか・・・
「あ・・・きたな。よし!」と女友達との映画デートの話を私たちははじめました。
ね、Eさん。Eさんは私が何を話したいのか実はわかってるんじゃない?
うーん・・・あのことかな??
女の子と映画に行ったことですね?
なんだ、やっぱりわかってるじゃない。そう思いました。
そうだよ。やっぱりわかってるじゃない。
どうしてそのことだってわかったの?
実は、なかみちにこの話はちゃんとしなければいけないと思っていました。
女の子と映画に行くことを私はなかみちに前もって言っていませんでした。
私はあとからそのことは駄目なんじゃないかな?と気づきました。
一緒に行く前、一緒に行った時には気づきませんでした。
ごめんなさい。
え?そのことがダメかもってわかってたの?
でも映画に行った後に気づいたってどういうこと?
彼女とは何度も一緒に映画を観に行っていました。
だから映画に誘うことも一緒に行くことも普通のことでした。
でも、彼女を映画に誘って、一緒に行ってから、
「あ!自分は今はガールフレンドがいて、前とは違うからこれはだめだ。
ちゃんとなかみちに相談しないと。」と気づきました。ごめんね。
私が連絡を絶つほど嫌だと言った理由をちゃんとわかっていて、ごめんねと何度も謝罪するEさん。そんなEさんを目の当たりにすると、なんかもう私から言うことはないんじゃないかと思ってしまうほどでした。
女性の友達と出かけることがダメだとは言ってないよ。
Eさんは友達が少ないから、映画を一緒に観に行ける彼女は貴重な友達だと思う。
でも私は彼女とは二人きりで一緒に行ってほしくないの。
理由は私は彼女を信用してないから。
そしてジムでの彼女の様子、男性に絡みつく姿を何度も見かけたことを私はEさんに説明すると、Eさんも見たことあると言い、驚いたこともあると言いました。
なんだ!Eさんもやっぱり彼女のそういう姿を知ってるんだ、と思いました。
他の人に触っているところは見ましたが、彼女は私に触ったことはありません。
私は他の人から触られることは好きではないので、逃げます。
大丈夫です。
でも、なかみちが嫌だという理由はわかりました。
二人きりがイヤというだけで、彼女も含めてみんなで出かけることやジムで話すことはだめじゃないよ。それは大丈夫。それに彼女以外の女性の友達出かけることもだめじゃない。
アメリカやニュージーランドから女性の友達がきて、日本を案内したり、連絡を取ったりすることは全然問題ないよ。日本の女性の友達二人で出かけることもシチュエーションによると思う。
そのときは前もって相談して欲しい。
なるべくEさんの交友関係は認めたいと思いました。束縛はしたくありませんでした。
でも、嫌な気持ちがする相手やシチュエーションははっきり伝えたいと思いました。
「わかりました」と私の言うことを理解してくれたEさん。
逆にね、私が他の男性と出かけることについてはどう思う?
たとえばTさんはいいけど、Yさんはだめです。
え?どういうこと?
ジムのメンバーの名前を例にだすEさん。
Tさんはトレーニングの知識があって、なかみちは筋トレの知識が欲しいならTさんと他のジムに一緒に行って練習するかもしれません。でもそれは問題ないです。Tさんは信用できる人です。
でも、Yさんはだめだ!
Yさんはジムで女の子にいつも意味なく触っています。
あ!そういうことですね。私がYさんとなかみちが二人りきりがダメだと思う理由と同じで、彼女と私が二人きりで出かけることが嫌なんですね。
あー、なるほど、わかりました。ロジカルです。
納得してくれた様子のEさん。問題が起きた時自分に置き換えて想像するとわかりやすいですよね。
そうそう。その通り。EさんがYさんを信用していないから、私と二人きりで出かけて欲しくないと感じるのと同じで、私も彼女とEさんには二人きりで出かけて欲しくないの。
わかってもらって良かった。
あと、例えば私が他の男性とバーに二人きりで行くのはどう思う?
仕事関係でそのようなシチュエーションになることは問題ないと思うけど、でも普通に行くことは駄目です。うん、そうですね。この話は相手とシチュエーションが大事なポイントですね。
わかってくれてよかった。
今後は異性と二人きりで出かけるときは、前もって相手とシチュエーションを相談してくれると嬉しい。
お互いが嫌な気持ちにならずに二人の関係を作っていくために。
どう思う?
その通りだと思います。わかりました。
こんな風にして私たちは話し合いをし、問題を解決しました。とても静かにゆっくりとそして穏やかに。
とても、不思議です。
私は英語で話して、なかみちは日本語で話しました。
でもコミュニケーションできました。
怒ったり、泣いたりすることなく、静かに話をして分かり合えましたね?
すごいことだと思います。
私の昔のガールフレンドはアメリカ人で英語を話しました。私も英語で話しましたが、彼女と私はコミュニケーションができませんでした。話し合いができませんでした。
コミュニケーションは言語でするものではないとわかります。
私たちはすごいですね。
それに恥ずかしいけど、私はこの年になるまで知りませんでした。
ずっと一人でいいと思っていましたけど、二人でいることがこんなにいいことだって。
この年になるまで、わかりませんでした。本当に初めて知りました。
なかみちと二人、本当にいいと思いました。
実は私も同じことを思っていました。
Eさん、私も同じことを感じてた。
私たちスゴイと思う。
コミュニケーションは言語でするものでははないんだとわかる。
私の元夫は日本人で日本語を話すけど、私とは全然コミュニケーションが取れなかった。私が話し合いましょうというと怒って家を出て行ってしまって、会話ができなかった。だから私は離婚している。
話し合いができる、コミュニケーションができるということは、言葉ではなく、思いやりや想像力でするものなんだと思う。
そして二人の関係をよくするためにはどうしたらよいか、どう解決していけばうまくいくのかと前向きな視点で論理的に考えて、静かに話し合うことなんだと思う。
お互いの以前のパートナーとの関係と今の私たちの関係を比較できたことで、コミュニケーションに関しての発見があり、パートナーとの関係の構築法を再確認することになりました。
私たちは本当にいい関係が築けていると思いました。
映画の彼女とEさんの関係はただの友達であること、Eさんにとって私はセカンドではないことは、Eさんの態度や発言(真剣交際であることや「I love you.」とはっきり私に言っていること)でわかったため、Eさんに確認するまでもなく、私の勘違いだと確信しました。
このようにお互いが分かり合える人に巡りあえたことは、奇跡としか思えません。
Eさんは私の片割れのような、人生を共にしたい運命の人のように感じます。
この回のお話は以下の続きです。以下もあわせてお読みください。