11月に乳がん検診と子宮頸がん検診を受け、結果が届きました。結果は異常なしでした。
毎年私は女性向けがん検診を受けてきましたが、今回は2年ぶりでした。本来自治体のがん検診は2年おきですので、毎年でなくともよいのですが、私は毎年受けていました。しかし2年前に検診を受けたときにドクターより、「異常もなさそうですし、毎年でなくともよいのでは?」と提案され、今回1年開けて受けてみました。結果は特に異常のないものでしたので安心しました。
20代半ばから毎年乳がん検診と子宮頸がん検診を受けてきました。子供がいるので、絶対に死ねないと思い、乳がんも子宮頸がんも早期発見できれば治るガンでもあったため毎年受けてきましたが、今は「もしガンだったとしても子供も大きいし、ま、いいかな?」くらいのゆるい感覚になり、2年おきの受検に抵抗がありません。
乳がんは中年女性に多いガンですので、これからこそきっちり受けるべきなのかもしれませんが、若い頃と違って乳腺の密度が減ってきたせいか、乳房はハリがなく、ふにゃふにゃとして柔らかくなっているため、もししこりがあっても、検診以前に触診でわかるのではないかと思うようになりました。中年になってからの乳房は、若い頃の乳房とこんなにも違うものなのかと驚いています。また自治体によりますが、50歳になるとマンモグラフィーの撮影が二方向から一方向になるのも乳腺の密度の低下のためだと思います。
私は毎日いろんな診療科に通院する患者さんのカルテを読みます。
乳がんに罹患する人は、40代の以降、閉経期前後の女性が多い印象です。(もちろん少数ですが若い方もいますし、60代、70代から発症する人もいます。)乳がんは女性ホルモンの影響による疾患のため、乳がんに罹患した患者さんの中には、乳腺外科だけでなくホルモンを調整するため合わせて婦人科も併診している人もいます。
閉経期になると女性ホルモンのエストロゲンが減るので、乳がんのリスクが少なくなると思いきやそうでないことの驚かされます。色々調べてみると、東北大学大学院の教授が以下で説明していくれています。
「乳癌は何故閉経期前後の女性で多く発症するのでしょうか?」
東北大学大学院医学系研究科医科学専攻病理病態学講座(笹野公伸教授)
副腎皮質から合成、分泌されている弱い活性の男性ホルモンをアロマター
乳癌は何故閉経期前後の女性で多く発症するのでしょうか?
ゼと言う酵素によって癌組織局所でエストロゲンを中心とする女性ホルモンに
転換して作用している事が分かってきた訳です。更に多くの乳癌の患者さんで
はこのアロマターゼが癌組織で過剰に発現していて、活発に男性ホルモンから
女性ホルモンを作り出して癌細胞の女性ホルモン受容体を介して作用してる事
も明らかになってきました。
東北大学大学院医学系研究科医科学専攻病理病態学講座
つまり、本来の卵巣からの女性ホルモンのエストロゲンは老化によって体内から減っているにも関わらず、男性ホルモンがアロマターゼという酵素の作用によってエストロゲンを作り出し、がん細胞に作用しているというのです。
閉経後は脂肪細胞で男性ホルモンからエストロゲンに変換されるらしく、肥満で脂肪細胞の多い人はエストロゲンがより多く作り出され、乳がんのリスクが高まり、また代謝が落ち太りやすくなる中年女性はそれにより、いっそう乳がんのリスクが高まるようです。閉経期前後に乳がん女性が多い理由です。
日本経済新聞記事より
エネルギー(糖質、脂質)のとりすぎに気を付け、適度に運動し、太らないようにすることが中年女性には大切ってことですね。
子宮頸がんを受検するときは、いつもエコー検査も併せて受けています。子宮や卵巣の状態が分かるため、がん検診だけでなく、簡単な子宮と卵巣の検診にもなります。エコー検査を受けると、排卵日や生理がもうすぐ来そうなどわかるようで、ドクターはいつも伝えてくれます。
閉経前後は生理が不規則になるため、病気による不正出血があっても分からないことが多いようで、「異常が無くとも、1年に1回は定期検診することをお勧めします。」とのことでした。
私も生理が不規則になってきました。もうすぐ閉経かなあと自分では思っているのですが、閉経はドクターでもいつですよと時期を特定することはできないらしいので、気長に付き合っていきたいと思います。
2年前には、小さな子宮筋腫が一つあったようですが、今回2年ぶりに診てもらったら消えていました。当時ドクターに「年齢的なこともあって、これだけ小さいと閉経になって自然に消えるか、大きくなるかは様子をみないとわからないですね。でもあまり気にする程度ではないですよ。」と言われていました。時間が経って消えていたということは、私はほとんどエストロゲンが出てなくて、閉経に近づいているのかなあと予想しています。
人生半ばまで健康で元気でいられる奇跡に感謝しています。
若い頃の無理は必ず40代頃から出てくるのではないかと思います。中年になって急に病気を発症するわけではありません。全ては若い頃からの積み重ねの結果が中年になって出てくるという事実です。若いからといって過信せず、日々、健康的な生活を送る努力は必要だと感じます。