民間の給付型奨学金制度を利用しよう 

大学情報

奨学金といえば、JASSO(日本学生支援機構)の貸与型が思い浮かびますが、貸与型ではない給付型の大学独自の奨学金制度、地方自治体や民間企業の奨学金制度があります。経済的に苦しい家庭こそ、是非給付型奨学金制度にチャレンジしてみて欲しいと思います。

私も大学時代は、2つの財団(民間企業)から給付型の奨学金を卒業までもらっていました。我が家の息子も民間の給付型奨学金制度に応募し、今年から4つの財団(今年1年間のみの支給が1財団、他の3財団は大学卒業まで支給)の奨学生となりました。JASSOと合わせると5つの団体から奨学金をいただいています。授業料も免除になっていますので、無料で大学に通い、生活費は財団がスポンサーになっているような感じです。


採用人数が少数ではありますが、日本もまだまだ捨てたもんではないと思います。返済不要の奨学金制度にアンテナを張り、チャレンジしてみましょう。

給付型奨学生の募集団体を探す

奨学生に応募する際、まず大学の掲示板のチェックは一番大事です。学校を通してしか応募できない団体もあり、この場合指定校制であれば校内推薦を通過すればほぼ自動的に奨学生として採用されることもありますので、大学の掲示板には常に目を光らせておきましょう。
学校を通して応募しても、

学内選考→財団にての書類選考→面談

という流れのある財団もあります。
その場合は非常に狭き門ではありますが、それでも諦めずにチャレンジしていきましょう。
息子が応募した5財団のうち、面談まであった財団は1つでした。面談の内容については後ほど説明したいと思います。


応募条件が緩めであったり、団体の設立主旨が経済的に困難であることのみであったりすると応募者数も多くなり、選考に通りにくくなりますので、自分がより選考が通りやすい団体を見つけることも重要です。例えば自分が成績(GPA)が良いのなら成績条件がキツメであったり、自分の専攻方面の学生に支援をしたい団体、自分の夢の方向性を応援してくれる目的の団体(ex.研究者を養成を目的としているなど)など自分自身が応募したなら条件に合っていて採用してくれそうな団体を見つけて応募してみてください。条件に合わない学生はそもそも応募しないため、周りを振り落とせる分、採用確率はぐっと上がります。ちなみに息子が応募した団体は、まさにそんな団体ばかりでした。言い方は悪いですが、選りすぐりの貧乏人が全国から応募してくるわけですから、その中で「おっ、この子は・・・!」という何かが無いと選ばれません。貧乏なだけでは選ばれないのです。

ネットにも返済不要の給付型奨学金団体を調べることはできます。
一例として下記のページを参考までにあげておきます。
返さなくていい給付型奨学金をくれる団体

※奨学金団体にいくつか応募する方は併給可であるかどうかは非常に大事ですので、併給の可否を必ず確認してください。

選考書類の書き方

応募する団体を決めたなら次に選考用書類を取り寄せ記載、準備しなければなりません。これが思っていたより内容が濃く、細かいんですよね(笑)軽い就職試験の履歴書のような・・・そして軽く小論文も書かなくてはいけません。

けれど、それに怖気づいたり、面倒くさがってはいけません!作成する書類が大変であればあるほど、ライバルも同じように感じ、「やっぱり書くのが面倒くさいし、応募するのやめようかな・・・」という気になって、応募しない人もでてくるはず。
ですが、それこそチャンス!です
丁寧に記載欄を埋めていきましょう。(逆の発想でいきましょう)

息子がいくつか応募した団体では、以下のことが聞かれました。

  • 家庭の経済状況(これはどの団体も必須です)
  • 資格・免許
  • 賞罰
  • 文化・ボランティア活動・クラブ(サークル)活動・スポーツ
  • ゼミ・研究テーマ
  • 得意科目
  • 趣味・特技
  • 自身の長所・短所について
  • バイトについて
  • 外国語能力について
  • 学生時代に成し遂げたこと(主にリーダーシップを問われた内容)
  • 世界情勢において関心のある話題
  • サイエンス分野で関心のある話題
    

ここからは小論文のテーマです。

  • 将来の志、夢について
  • 大学で取り組んでいる研究や勉強について


どんなふうに記載すればいいの?!

私は転職回数が多く、履歴書や面接を数多く受けてきた経験があるので、こういうのはわりと得意となってしまいました(笑)今回はその経験を生かして息子にアドバイスをしました。どのように記載すればよいかわからない場合、「履歴書の書き方」の本やサイトを参考にしてみてください。

ポイント!!
ポイント!!

必ず自分の経験を盛り込むこと


長所・短所や趣味・特技のような簡単なものでも、必ず経験談を添えます。動機→プロセス→結果まで記載欄が許す限り記載できるとgood!

例えばリーダーシップに関することに関しては、息子はリーダータイプではないので「経験がないので書けない」と言い出しました。そんなときも無理やり経験を捻出します(笑)決して嘘は書きませんが、どんな経験も結び付けます。息子は学校であったこと、友達のことをよく話すタイプでしたので、息子の子供の頃のネタは私の頭に入っています。

「リーダーシップとは」とまず定義づけをし、その上で定義のようなリーダーシップを自分は持ちあわせていないのですが・・・と前置きをし、「問題解決という場面において縁の下の力持ち的存在となり、成し遂げたことがあります。」と自分の経験にフォーカスし、記載欄を埋めていきました。リーダーになったことはなくとも、目標達成のための指導力・統率力には問題解決能力も必要とされますので、目標達成のために問題解決ができていればそれも立派なリーダーシップの一部分。その経験はあったはずなので、中学のクラブ活動で問題のあった生徒たちを陰ながらまとめて一致団結させた問題解決能力経験を記載させました。

それから、時事問題に関する社会的話題。大人なら必須ですよね。私はイギリスBBC、シンガポールCNA、カタールAl Jazeeraを見ています。息子とも子供の頃からよく世界情勢については話していたので、特に難しくはありませんでした。( イギリスBBC、シンガポールCNA、カタールAl Jazeera はお勧めです。アプリで簡単に見れます。またBBC World Newsはアマゾンプライムから月額792円で見れます。)日本の地上波の番組はゴシップ、クイズ番組、グルメ番組など一般大衆に向けて誰にでもわかる視聴率の稼げる番組が放送され、見る価値のある番組は少なく、ニュース番組でさえ私たちが地球全体で取り組むべき問題や知るべき情報は報道されていないと感じます。中立で公平な視点で客観的に報道される海外のニュース番組、特に上記で挙げた番組はお勧めです。

世界が直面している問題を取りあげ、日本としてできること、また自分個人としてできることを書いてみてください。何かとSDGsが取り上げられる昨今ですから、世界で起きている問題に関心を持ち、決して他人事ではなく、自分事として意識を持っていると伝えること、これが重要です。

やはり理系向けの奨学金制度だなあと感じさせられた質問が「関心のあるサイエンス分野について」。息子は、自分が今後研究テーマにしたい分野がどのように問題解決をし、社会や人類に貢献するかを書いていました。興味のある分野は論文を読んでいたようなので、かなり詳しく専門的に記載しており、内容は私が読んでもさっぱりわかりませんでした・・・(笑)

熱く語ろう、小論文!!

小論文は一番力を入れて、書かなければいけません。あなたを一番アピールできる部分です。専門分野の研究を既に始めている学年なら自分の研究テーマについて詳しく書きましょう。A4用紙5枚などと結構な字数が許されている財団もありました。息子は専門分野の研究をまだはじめていない2年生ですので、研究については語れませんでしたが、進みたい分野は決めているため、その分野が今後どのように社会に役立つか、それを大学でどのように学ぶか、また自分の目指す研究者像についても記載しました。

そして何より大事なことは・・・

ポイント!
ポイント!

もらった奨学金は何に使う?

そうです。奨学金をいただいた後、そのお金の使い道が一番大切で、財団が知りたいところですよね。実質的にはいただいたあとのお金は何に使おうが財団にはわからないんですけど、財団側としては有意義に使ってもらいたいですし、その子の何に投資するのかを知りたいはずです。ですのでそこはきっちりと記載しましょう。

息子の場合は、アルバイトを減らし、空いた時間を勉強と今後の研究を深めるために論文を読む時間に充て、また見識を深めるためにセミナーに参加するための費用にしたいと記載しました。

ぜひ、この子を選びたいと思わせる内容を熱く語り、奨学金をゲットしてください。
奨学金をいただくことで(=財団に認められること)自分で人生を切り開いてる感じがし、自分に自信もつくはずです。

面談について

面談まで実施する財団はあまり多くないと思いますが、書類選考のあと面談を実施する財団があります。どのような内容を質問されるのか全く想像がつかなかったのですが、私が学生の頃、一つだけ面談のあった財団を思い出し練習しました。息子の場合、結論から言うと、実際練習した内容の質問は皆無だったとのことで、書類内容の確認と会社の宣伝だったそうです。(笑)書類選考の時点でほぼ奨学生に決定していたということなのでしょう。

私が受けた某財団の面接は、将来の夢とか、なぜ奨学金が必要なのかも含め、就職試験さながらの内容でしたけどね・・・。面談の練習は、やって損なことはないと思います。自分を見つめなおし、棚卸することができますから。

以上が、息子が給付型奨学金制度に応募し、ゲットした方法です。
挑戦することはただですから、ぜひチャレンジしてみてください!!

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