秋入学をした息子ですが、秋入学はやはり外国人が多いためか、奨学金制度も日本人向けのものがほとんどなく、息子が応募できる奨学金制度は今はありませんでした。
そのため現在は息子はバイトと仕送りで生活をしています。
4月になったら応募できる奨学金制度が出てくるであろうとのことで、半年間は厳しい生活を強いられることになります。
そもそも東大の生徒自体が富裕層が多いというのは事実らしく、実際に研究室訪問をしたときも、奨学金制度のことを先輩や先生に質問しても、「よく知らない。そんな制度あるの?」くらの返答だったようで、息子はカルチャーショックを受けていました。
息子が卒業した大学は奨学金制度が充実しており、奨学金担当課の職員の方も親身になって相談にのってくれ、先生も丁寧に相談に乗ってくれ、推薦書を書いてくれたりと、貧乏人の私たちにとって非常にありがたかったです。
東大は貧乏人には厳しい大学なのか・・・(つぶやき)
失業中であり、失業保険ももらっていない現在、私は貯金で生活をしています。息子への仕送りも私の貯金からしています。東京での一人暮らし費用を息子に送金することは結構大変です。(パートナーのEさんと私は同棲はしていますが、法律上の婚姻関係はなく別生計で扶養にもなっていません。Eさんと息子は養子縁組などもしていません。)
息子は現在、アメリカのコンぺに出る予定で必死に勉強しています。できるだけ勉強に専念できるよう環境を整えてあげたいと思うのですが、貧乏な頼りにならない母親でごめんよ・・・と自分が少し情けなくなっている最近です。
母親の私が言うのもなんですが、息子は地頭がよく、それだけではなく努力もしてきました。貧乏な非課税母子家庭育ちですが、とても育てやすい親孝行な子でした。参考書、問題集はメルカリなど中古を本人が自分で探し購入。高校の頃に数学のみ塾に通っていましたが、給付型の奨学金制度(校内で一人のみ採用という民間財団の奨学金)に応募して、その奨学金を塾代に充てていました。親の経済力と学力は比例すると言われていますが、オール公立で塾代ほぼなしの息子は例外に該当すると思います。
私の回りには子供の頃から小学校受験や中学受験をして、私立一貫で育ったお子さん、塾代にたっぷりお金をかけて育ったお子さんたちがいます。そして一応の学歴は収めています。息子が大学に入るまでは、周りと比べて自分が息子の教育にあまりお金をかけることができなくて、不甲斐なさや焦りを感じたこともありました。そして今、周りのお子さんも自分の息子も投資をした分の結果が出てきましたが、失礼ながら、コストに見合う分だけ回収できたかと言えば、そうではない人の方が多いように思います。教育費はお金をかけたかどうかだけではなく、当たり前ですが親にも子供にも知力や努力、そして意識の高さが要求されるものなのだと実感しました。ただ、お金をかければ、ある一定の学歴は手に入れることができるとは思います。下駄を履かせることが出来るという意味で。
経済力の弱い母と父からの援助なしという状況で、息子は環境的に自分が恵まれていないことを子供の頃からしっかりと認識していました。親の経済力で学力を買えないことをわかっていましたから、自分が努力することで上に上がっていくしかないという自覚があり、それが原動力になったことは間違いありません。
自分の人生に欠けがあって、それを埋める努力をしてきた子というのは、ぬくぬくと育った子たちとは異なり、芯があると感じます。
私は最後の最後まで努力する息子をなんとか支えていきたいと思います。そして息子を応援してくれる財団が現れることを願っています。