子どもに家計をどこまで話す?「自立」のために我が家が伝えたこと

教育

子育ての総括を少しずつしているなかみちです。

今回は、”子供に家計の状況をどこまで話すのか?”というお題です。我が家の子育てについて、このブログをお読みいただいている方は、お察しかとは思いますが、我が家の子育ては自立が最終目標ですので、家計事情についても息子と話し合いました。

何を隠そう、息子が中学2年生の反抗期真っただ中の頃に家計の状況を全て話しました。はじめは話すつもりはなかったのですが、現実を知ってもらう必要があると思い、話し合ったのです。

ご存知の通り、我が家は母子家庭でした。私一人の一馬力で、誰の助けも借りずに子育てをしてきました。私自身、裕福な実家出身ではありませんので、自力で生きていかなければいけない身でした。そして息子も同様で、身一つで生きていかなければいけないのです。それがどういうことなのかを教えておく必要があると思ったのです。

そして行ったことは、息子に通帳と給料明細、家計簿を見せることでした。私の毎月の収入額、社保や税金が引かれた手元に残る金額、支給されている児童扶養手当額、家賃や光熱費、通信費、食費、習い事の費用、雑費等々の支出も全て具体的に説明しました。そして現在の預金がいくらあるのか、積み立てできる目標額がいくらなのか、それを息子の教育費に充てる時にどのように使おうと考えているのかを説明しました。つまり、義務教育を終えた後は有償で、現実を数字で示し、今後どのように行動するのが良いかを息子に考えてもらおうと思ったのです。

これが現実を知る、自分の立ち位置を知るということなのだと思います。

息子に空腹な思いをさせたことはありませんし、外食もしていましたし、旅行にも行っていましたし、習い事もさせていました。中学受験も試みて塾にも通っていました。一般的な賃貸住宅で、落ち着いた住環境でもありました。そのため息子は、我が家が特別貧乏だとは感じたことはなかったとは思います。

しかし、中学を卒業し義務教育が終わった後は「当然に与えられるもの」ではなく、無償ではなく有償であること、義務教育を終えた後は、自ら選択しなければ教育を受ける必要はなく、社会人として働くという選択肢もあることを知ってもらう必要があると思ったのです。

もし、高校へ行く、大学へ行くという教育を受けることを選択した場合は、今後かかる教育費用はこんな感じだよと、受験費用や塾代、高校・大学の進学費用を現実の数字を教えました。そして、我が家の預金額と照らし合わせました。

私:「高校は行きたい?」

息子:「行きたい。」

私:「勉強したくないなら、勉強しなくていいよ。中学が終わったら、働くという選択もできるよ。」

息子:「みんなと同じように行きたい。いきなり働くのは・・・ちょっと・・・厳しいよ。」

私:「そうなんだ。高校へ行きたいんだ。大学は?」

息子:「まだ、あまりわからない。」

私:「大学へ行かないなら、高校を卒業した後は、社会人か専門学校へ行くという方向もあるよ。ただ、今は進学率が高いから、ほとんどの人が専門学校や大学へ行くと思う。」

息子:「そうなんだ。」

私:「○〇は、将来どんな仕事をしたいとかあるの?どんなことに興味がある?」

息子:「どんな仕事をしたいかはまだわからないけど、化学の勉強が得意だし、実験したりが好きかな。あとは、最近薬屋さんと話をしていて、薬を作る仕事って面白いな・・・って思ったかな。薬は化学と関係しているよね。そういう研究をするのも面白そうって思った。」

私:「そうなんだ。薬屋さんとそんな話をしてたんだ。知らなかった」

※我が家は置き薬を契約していて、月に一度、配置薬の担当者が来て、その方のお相手をするのが息子の役目でした。

私:「じゃ、そういう方向で将来を考えてみたら?調べてみなよ。それなら大学へは行った方がいいね。理系だから、大学院へも行った方がいいね。」

息子:「うん、わかった。調べてみる。」

私:「ところで、私立学校には行けると思う?」

息子:「難しいと思う。」

私:「そうだね。国立大学なら、文系でも理系でも同じ学費で1年間で50万円ほど。私立なら・・・大学によっても違うけれど、理系なら文系よりも更に高くなるね。薬学部なら卒業までに6年間必要で1200万円かかるね。」

息子:「僕、国立大学へ行けるように頑張ってみようと思う。」

私:「そのためにはどうしたらいいと思う?」

息子:「高校は、大学へ行ける高校へ行かなくちゃいけないと思う。」

私:「例えば、どんな高校?」

息子:「わかんない。調べてみる。」

このような感じで私と息子は話し合ったのです。

自分は大学へ進んだ方が良さそうだ→家計的に私立大学ヘは行けない→国立大学へ行くために頑張る→高校を選択する際は、大学へ行ける高校を選ぶ必要がある

と息子なりに考えたわけです。その後息子は進学率を見て進学校を選択し、受験しました。そしてあとはご存知のように、息子は中学3年の春休みに自分で塾の体験授業に行き、自分で塾を探し、大学の受験勉強に励んできたわけです。高校生の夏休みにはオープンキャンパスに全国飛び回って、先生から話を聞いたりしていました。

自分で人生を切り開いて行かなければいけないという現実を知れば、自分の人生は自分のものであり、自分がどのように生きていかなければいけないのか、当事者意識を持って自分で決めて進んでいくことができるようになります。

親が全て用意してあげると、子供は自分の人生でありながら、どこか「親が何とかしてくれるもの」と考え、他人事になってしまい、他責思考になっていきます。自分の人生なのに、自分で決めることができなくなります。

だからこそ、家計という現実も含めて、

「あなたの人生はあなた自身のもの。自分で考え、自分で選び、自分で切り開いていくものだよ。」

と早い段階から伝えることが大切なのだと思います。

家計を子どもに見せるのは、親にとって勇気のいることです。けれど、実際の数字を見せることで、生活にどれだけのお金が必要なのか、自分が置かれている状況はどうなのかを具体的に理解できます。

現実的な数字を見せることで、重みが変わってきます。

そして、それは単に「お金がないから我慢しなさい」と伝えることではありません。

親が一生懸命働いて生活を支えている姿を見せながら、

「あなたも一人の人間として、自分の人生を考えてほしい。私はあなたを一人の人間として扱い、認めているのですよ。」という親からのメッセージにもなるのではないかと思っています。

実際、我が家ではこの話し合いを境に、息子の反抗期も落ち着いていきました。

子どもに家計の現実を伝えることは、子どもを不安にさせるためではなく、自立するための当事者意識を育てるための一つの方法なのだと思います。

みなさんは、どう思いますか?

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