ダーリンは元シリコンバレーITエンジニア

生き方

パートナーのEさんとはクリスマスから正月にかけて長い時間を共にしました。その際にたくさん話をしたのですが、彼のライフヒストリーが色々と判明しました。

以前からEさんの米カリフォルニアでの留学経験や仕事について聞いているうちに

「もしかしてシリコンバレーで働いていたのでは??」

と思うふしがあり、今回思い切ってEさんに尋ねてみると・・・・やはり彼は

元シリコンバレーITエンジニア

でした!

アメリカのシリコンバレーのエンジニアといえば、時代の最先端、世界をけん引する職業です。

世界大学ランキング上位に名を馳せるカリフォルニア大学に留学経験を持ち(どこの校舎かはここでは伏せます。)、スタンフォード大学の近くのシリコンバレー、パロアルト(IT企業が集まる地域)で働いていたEさん。

あなた!超エリートではないですか?!!

本当にびっくりです。Eさんはイギリスの大学時代、アメリカのあるITスタートアップ企業のプロジェクトの募集に応募し、仕事としてちょっとだけやってみたそうです。そうしたら数年後、その会社の役員から連絡があり、

「今、僕たちはあるプロジェクトで困ってるんだけどもう1回仕事してみない?」

と誘われたそうです。そのときにEさんは既にカリフォルニア大学の留学が決まっていたため、

「じゃ、アメリカで会いましょう」

ということになり、渡米するや否やアメリカの大学で勉強をしながらその企業でアルバイトをしていたそうなんです。

留学が終わり、イギリスに帰国して大学を卒業すると、その企業からオファーがあり、

「Hey,you!うちで働きなよ!」

という運びとなり、シリコンバレーエンジニアとしてのキャリアがスタートしたそうです。その後8年間シリコンバレーにあるいくつかのITスタートアップ企業で働き、イギリスに帰国したそうです。

イギリスで2年半働いた後、来日し6年経ち、現在に至るそうなのですが、なぜシリコンバレーを離れたかをEさんに聞いてみました。

私はEさんの国保の保険料の話から、日本での彼の年収がわかってしまいました。軽く年収は1千万を超えていました。他にもEさんはヨーロッパでの仕事もこなし、イギリスでも確定申告をしているので、トータル年収はさらにいっていると思います。それでもシリコンバレーでの年収よりは低いはず。

「なぜ、シリコンバレーを離れたの??」と多くの疑問が湧いてきます。

結論は簡単でした。
シリコンバレーでの仕事は本当に激務で、心を病んでしまったそうです。これ以上働いたら廃人になってしまうというと感じたEさんは、シリコンバレーでの仕事を辞め、母国に帰国したらしいです。シリコンバレーは物価が高く、全てがお金、お金だったそうで、Eさん自身も相当稼いでいたようです。シリコンバレーは世界から仕事とお金が集まる別世界だったとも言っていました。私には全然想像もつきません。

「シリコンバレーでは稼げるけれど、そんな生活は長くは続けられない。人生で大切なのはお金ではないよ。静かでゆっくりとした人間的な生活をしたいと思った。お金は生活できるだけあれば十分。」とEさんは言い、それで今の生活をしているそうです。イギリスに戻った半年間はうつ病にかかり、ほぼ寝たきりだったとのことでその理由も納得です。

感覚過敏やそれによるパニック症状というのは、子供頃からあったそうですが、心を病んだことをきっかけにさらにひどくなったそうです。日本に来てから人とあまり関わらず静かな生活を送っているのも、そういった自分を他人に見せたくないということ、そういう自分に自信が持てないことが理由だそうです。そんな中、唯一安心して心を許せる人を見つけられたことは本当に珍しいと私とのことを語ってくれました。心の平穏というのは本当に大事だと感じさせられました。

なぜイギリスではなく日本で暮らしているのかも聞いてみると、イギリスの田舎での生活は静かでいいけれど、趣味が何もできず、交通の便が悪いため住みにくく、イギリスの都会は仕事があり、趣味はできるけれど、治安が悪く、怖いとのこと。そのため治安がよく、便利で静かな日本で暮らしているそうです。

Eさんはイギリスに自分の持ち家があります。今はそこを人に貸しているそうです。日本でも静かに暮らせる家を買うつもりらしく、今探しているのだそう。お金はあるのだから、どうぞご自由に・・・って感じです。優秀なエンジニアって本当にすごいですね。

私とは別世界の人だとあらためて感じます。パートナーが貧乏シングルマザーで本当に良いのでしょうか?Eさんがそんなすごい人だとは思わなかったので、私はなんだかEさんとは不釣り合いな相手に感じてしまいます。彼にはもっと上のレベルの女性がお似合いだと思いました。彼の曇った目が晴れてきて、「なんでこんな女性と一緒にいるんだ?」と思うことがあれば、私はEさんから快く離れなければいけませんね。

彼の女性関係についてもあらためて聞いてみたところ、アメリカにいた当時に付き合っていた女性については思い出したくないそうで、思い出し始めたら、怖すぎてそのことがフラッシュバックしてつらいと震え始めてパニックになったので、話をするのを止めました。

「どんな彼女だったんだ???」

震えてパニックになる程の思い出になっている彼女って・・・・

日本での永住権を持ち、日本に住むことに関してはなんの心配もいらないEさん。ヨーロッパでの高い給料をもらいながら、円安で物価の低い、治安の良く静かな日本は、Eさんにとってはかなり最適な居住地なわけです。理想的な生活を手に入れているEさん。本当にうらやましいです。

今はフリーランスで働くEさんですが、近いうちに会社を起こすつもりらしいです。今度はあなたがスタートアップ企業のトップになるんですね。さすがです。

元シリコンバレーエンジニアのEさんから聞く、今の日本の業界について少し話したいと思います。
Eさんが以前働いていた日本のIT会社は、社長がイギリス人で、技術部門は全員外国人だったらしいのです。その理由は、日本ではそのレベルの日本人エンジニアを集められないから。

日本のIT技術は大分遅れているため、IT化を必死に進める日本ではITの仕事はたくさんあるそうなのですが、どれもレベルが低く、また賃金も安いため、日本で働きたいと思う優秀な外国人エンジニアはいないはずとのことでした。そして日本のエンジニアはレベルも高くなく、外国人エンジニア程の仕事はできないため日本はどんどん世界から遅れをとっていくだろうと。Eさんの前職の会社のエンジニアも、日本で少し働いてはどんどん辞めて世界に飛び立って行っているそうです。日本はきちんとIT化を進めたいなら、優秀な外国人エンジニアを呼んで適切な給料で雇わなければいけないし、そうしなければ日本の未来はないよと言っていました。

身に刺さるお言葉です。日本の今の現状を適切に表現していると思いました。いわゆる経済の生産性の問題も含まれていますよね。日本はアナログな仕事がまだまだ多くて、一人当たりの生産性が低い。もっとIT化して仕事を効率よくできれば、人にしかできない仕事にだけ人を割り振ることができ、賃金が上がります。経済が上向けば社会全体も良くなります。

私は今病院で働いていますが、信じられないくらいアナログ満載社会です。高齢者関連の仕事はどれもそのようになってしまうのは、高齢者がITサービスに対応できないからという理由のようですが、これからどんんどん労働者人口が減っていくのですから、人を使わずしてできることは人を使わないようにすることはとても大切なことだと思うのです。なぜなら貴重な人材はより利益を生み出す側に回ってもらうようにしなければ、この国は潰れてしまうからです。医療、介護のような何も利益を生み出すことのないところにどんどん人材をつぎ込むようなことはナンセンスです。できるところまでIT化して社会保障費を減らしましょうよ。

ロボットが介護してもいいじゃないですか。病院の受付、簡単な電話対応なんてどんどんIT化しましょう。人がする必要ありますか?しかも安い給料で。病院の受付って愛想がないとかサービスに対してのクレームが多いんですけど、うちの病院もしかりですが、そもそも病院受付の給料知ってます?って思います。薄給の給料でしか雇えないその程度の能力の人がその仕事をやってるんです。高給払って能力のある人を雇えるなら、ホテル並みのサービスしますって。サービス求めるならサービス料として、受付にチップでも払ってやってください。サービスはただではないんです。すみません。ちょっと日頃の愚痴が出ました。
病院のカルテ?そんなの全国一律にして国民全員のカルテをどの病院からもすぐにアクセスできるようにすれば、病院の紹介状やら診断書やら、文書事務作業なんて簡単に減らせますよね?
FAXで予約を取る?いつの時代の話ですか?時代は令和ですよ!
子育ての終わったたくさんの女性を生活できないくらの安い給料で介護人材に育て上げるこの国はどうかしていると思います。女性の活用と言いつつ、全然活用できてない日本はどうかしていると思います。

世界をけん引する場でのEさんの労働経験は非常に興味深く、私の視野を広げるいい機会になりました。日本人は単一民族で、他民族の影響をほとんど受けていないガラパゴス化国です。他民族、他国との交流をし、もっと世界を知る必要があるとつくづく感じます。

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています
当サイトはアフィリエイト広告を利用しています
生き方
スポンサーリンク
なかみちをフォローする
タイトルとURLをコピーしました