がんが見つかりました

生き方

パートナーのEさんは年末から腎結石を患っていました。あまり良くならないため、泌尿器科を受診したところ感染症になっていることがわかりました。それと同時に検査で偶然、腎臓がんが見つかりました。

年末に救急病院で単純CTを受けたときには「異常なし」という診断だったのですが、専門医の泌尿器科クリニックへ行ったところ、エコー検査で腫瘍があることがわかり、造影CTにて腎臓がんが見つかりました。なぜ救急病院に行った時には見つからなかったのでしょう?不思議で仕方がありません。

腫瘍は右側にあり、大きさは4~5センチほどありました。腎臓を摘出することになるそうです。大学病院を紹介され、1回目の診察が終わりました。今後は手術の日程などを決めることになります。

がんが見つかった時、私は一緒にクリニックに行ったわけではありませんでした。英語のできる専門医だったため、Eさん一人でも受診できるだろうと思っていたのです。Eさんはクリニックの帰り道、LINEで今から電話していいかと私に尋ねてきました。

「声が聴きたい」と。

Eさんの電話にでると、Eさんの鼻のすする音が聞こえ、もしかして泣いてる?どうしたんだろうと私は思いました。

「がんでした」と言うEさん。

思いがけない言葉でした。とても驚きました。30代のEさん。まだ若い。腎臓がんになるような年齢ではありません。

「今日は一緒にいたい。今から部屋に来て一緒にいて欲しい。」

Eさんが言いました。

私はすぐに荷物をまとめてEさんの部屋に行きました。金曜日だったため、土日も一緒に過ごそうと思いました。彼のメンタルは今はボロボロのはず。落ち着くまで一緒にいなくてはいけない、そう思いました。

とてもショックを受けているEさん。でも泣く気配がありません。泣けたらもっと早く楽になるだろうに・・・彼は「泣けない」と言うのです。

ショックで現実を受け入れられないEさん。その晩は病気の話をしたくないというので、何事もなかったように二人で過ごしました。

土曜日、クリニックでの診察内容や今後どうするかを話し合わなければいけないと思い、病気の話を切り出しました。その時に初めて病状、手術を受ける病院の候補先を聞くことができました。

ドクターからは2つの大学病院と私の勤務先の病院を候補に挙げられていました。私は勤務先の病院は泌尿器科の評判はそんなにいいように思いませんでしたし、思い当たるドクターもいないと思ったため勧められないと言いました。私が働く病院は大学病院に次ぐ大きい病院なので、必然的に候補に挙がったのかもしれません。

結局、候補先の大学病院のうちの一つを選びました。

火曜日、再度クリニックにて肺への転移がないかを調べるCT検査がありました。彼は怖くて、怖くて仕方がなかったようだったので、前の晩は一緒に過ごしました。今にも泣きそうになっている彼の顔に私はとても切なくなり、涙が出てきました。真面目に礼儀正しく、静かに暮らしている彼が、なぜこんな病気にかかるのだろう、理不尽過ぎやしないか?!という気持ちにも襲われたからです。

Eさんは「なぜ泣いてる?」と私に聞きましたが、私は誤魔化しました。

火曜日の検査の結果、肺への転移がないことがわかり、ステージ1の腎臓がんで、肺以外の他の部位にも転移がなく、右の腎臓さえ摘出すれば化学療法も必要なく、とてもラッキーなパターンだったとドクターから告げられました。

本当によかった。

診察室を出て、待合室の椅子に座ったとたん、緊張がほぐれ、安心のあまり、私は思わずポロポロと涙をこぼしてしまいました。

「よかった。本当によかった。」心からそう思いました。

気丈に振舞い、Eさんにいつも「大丈夫。大丈夫。」と言っていた私ですが、本当は私も彼と同じくらい怖かったのかもしれません。そしてその気持ちをぐっとこらえ、心の奥底に押し込んでいたのかもしれません。

涙をこぼしている私にEさんは「大丈夫?」と聞きました。

「怖かった。本当はすごく怖かった。」私の口から思わずそんな言葉がでました。自分でもびっくりしました。

「そうだと思ってた。時々、悲しい顔をしているなかみちを見た。」とEさんは言いました。

隠しているつもりでも、やっぱりこういうことは隠せないのですね。駄目ですね。

私たちは交際を始めてまだ半年もたっていません。新しく関係を作り始めたばかりの私たちに、こんなことが起こるなんて、本当に信じられません。夫でも家族でもない、新しい関係の彼にどこまで踏み込んでいいのか正直わかりませんでした。きっと彼もどこまで頼っていいのか、手探りなのだと思います。しかし、彼は言葉も不自由で、家族は遠い異国の地にいて、頼る人がいません。私は彼の支えにならなければいけないのだと思います。

本来なら今が一番ラブラブで楽しい時期なのかもしれませんが、私たちの前に突如として立ちはだかった障害。この試練を二人で乗り越えて、絆をより深めていくことが私たちのミッションなのかもしれません。私の人生はいつでも波乱万丈です。

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